Euro2016総括

今日は先日終了したeuro2016についてです。

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まず決勝戦ですが、ポルトガルの粘りには本当にびっくりでしたね。

予選全試合引き分けで今大会から出場チームが増えたことにより追加された3位通過枠に滑り込み、決勝リーグも基本延長戦でぎりぎり勝ってきて、始まる前からぼろぼろのチームが開始5分でキャプテンCristiano Ronaldoがケガで泣きながら退場して、とても優勝できるようなチームには見えなかったですが、延長戦の末に最後に勝っちゃうんですよね。おめでとうポルトガル!

下記今大会の印象です。↓↓

【ルール全般】

○出場チーム増加・予選突破チーム追加・決勝ラウンドベスト16戦追加

決勝ラウンドに進めるチームが増えたことで、大会のレベルを下げたとコメントしてる有識者もいますが、なかったらポルトガル優勝してなかったですね。予選リーグの第3試合でも希望がまだあるという状況は消化試合を減らすので良かったと思います。戦略欄に記載しますが、個人的には全ての国の守備のレベルが高くてチャンスが少なくて点数が入らないからそう感じるんじゃないかと思います。

○累積

予選リーグ3試合と決勝ラウンド4試合の本大会において、準々決勝終了後累積警告はクリアになるというレギュレーションです。実質5試合で2枚もらうと1試合は出場停止になってしまうルールだったのですが、それに最も苦しんだのがウェールズではないでしょうか。チームでも最も危険なパスを繰り出し、豊富な運動量を誇るRamsayが準々決勝に出場停止で出られず、ポルトガルに敗れてしまいましたが、Ramsayがいればその試合だけでなく優勝チームすら変わっていたかもと感じます。本来警告って危険なプレーを抑止するのが目的だと思いますが、このレギュレーションだと代えのきかない(層の薄い)少数精鋭のチームに不利なルールになるだけかなと感じました。

○ひとりでも後ろでもキックオフしていいよルール

あまり関係ないかなと思います。コートが小さいフットサルだったら影響があるかもしれないかなと思います。

○ゴールラインテクノロジーとゴール付近の追加副審

テクノロジーが必要な場面ってそんなに感じなかったですが、追加副審はかなり重要だったように思います。ペナルティエリア内でのプレー(今回は特にハンド)のジャッジは完璧とまでいかないけれど、以前より格段に精度があがっていました。フランス対ドイツのSchweinsteigerのハンドなんかはモニターで見てる僕には全く見えなかったですが、よく審判はジャッジできたなと感心しました。

○ファウル全般

新ルールというより、試合の流れをできるだけ止めないという世界的なレフェリングの流れが結構顕著に見れた大会だったかなと思います。そもそも多少のファウルは笛を吹かなかったですし、アドバンテージをとる回数も多かったなと感じました。その結果、試合の流れが止まりにくかっただけでなく、試合後のどっち有利のジャッジだったという議論が減ったり、ダイブもほとんど見られなかったかなと思い、良い流れだと感じました。特にペナルティエリア内のダイブによるPKで勝負が決まったりするととても残念な出来事となってしまうので、そんなのがなくて良かったなと思います。

【戦略】

○イタリア

守備がとても連動して完成度が高く、スペイン・ドイツ相手にも守備では世界一であることを見せつけてました。

下記はベルギー戦の映像ですが、通常横向きにTVでは放映されていますが、タクティカルカメラという縦方向のカメラ映像で見ると、イタリア守備陣のサイドへ追いやるデフェンンスがとても見やすくて勉強になります。FWからDFまでのコンパクトさ、全体の統一された動き、ラインの上げ下げによるベルギーFWを無力化する動きがかなりわかりやすいです。

○スペイン

攻撃に関しては別記事で考察しますが、守備に関しては日本も参考にすべきところです。フィールドプレーヤー間の距離を常に近く設定し、ショートパスで相手を崩す攻めを基本としていますが、これをそのまま守備につなげることがいわゆるポゼッション・ショートパスサッカーの理想形です。ボールホルダーの近くに味方をたくさん配置することで、ボールを失った瞬間、すでに周りは敵だらけという状況を作り、素早く奪い返すことを選手たちが最も理解しているチームかなと思います。イタリアが使う、サイドハーフへのロングパスをダイレクト斜めにFWに入れる攻めに苦しみ負けてしまいましたが、この試合だけは正直対策不足だったかなというぐらい簡単にFWまで前を向いた状態につながれている印象でした。

○ポルトガル

圧倒的なFWがいないことで、本来ウィングのNaniとRonaldの2トップを選択したのはできる最高のフォーメーションだったかなと監督の開き直りが良かったように思います。相手をペースダウンさせる技術と、全選手の頑張りや粘り強さ、勝ちたい気持ちが優勝につながったかなと。素晴らしい戦略やら、崩しの形やら守備やらというのがあったチームでもなかったかなと思います。

○全体的に

守備がとてもハイレベルな大会だったかなと思います。守備時は全員が自陣に引くチームがほとんどでしたし、全選手が試合終了まで守備意識を持続させてましたし、チームとしてどう守備していくかも統一されていて、セットプレーとミドルシュートを除いた守備陣を崩したゴールがかなり少なかった印象です。アイスランドは守備ではゴール前にバスを置いたと表現されてましたね(笑)

書きたいこと多すぎてボリュームたっぷりになったのでこの辺にしておきます。

それでは(^^)/

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